『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「ごめんな。俺は大切な人がいる。」
俺も、まっすぐに彼女を見つめてそう言った。
「そう・・・ですよね。分かりました。でも、この写真は私の宝物にしてもいいですか」
「君がそう思ってくれるなら、俺は嬉しいよ」
彼女は笑顔を俺に向けてくれた。
「じゃあ・・これくらいしか言えないけど、もう少しだけもいいから、ウチの文化祭楽しんでいってくれな」
俺はそう言って、彼女のもとから去った。
探さなきゃ、俺の大切な人。
俺は妃菜が行きそうなところを探し回った。
音楽室にパソコン室、トイレとか・・いろいろ回ったけど、なかなか見つからない。
「どこだよ・・・・・」
人気のないとこを中心に探したけど見つからない。
考えろ・・・あいつが学校で行きそうなとこ。
「あ・・きっとあそこだ」
俺は急いで体育館へと向かった。