『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「私、見てしまったんです。先生と、女子生徒が・・・一緒にいるとこ。」
「それで・・・何を見たの?何か聞いた?」
「見たし、聞きましたよ。好きだって・・・・あれは何なんですか?まさか遊んでた、なんて言わないですよね?先生、ご自分が何をしてるのか分かってるんですか?立派な違反行為ですよ?」
彼女が言ってることは何も間違ってない。
だから俺は言い訳することもできない。
「ああ・・・そうだ。俺は間違ってる。だけど、俺はあいつが好きだ。」
だけど・・・・・・・
彼女には黙っていてもらいたい。
俺のわがままで最低な思いが、彼女の提案を断ることができなかった・・・。
「否定・・してくれないんですね・・・・・。先生が認めた以上、私黙っておくことなんてできないですから。ただ・・・・」
「・・・・ただ?」
「先生は、あの女子生徒のことは守りたいですか?」
彼女の質問に、俺は迷いなく答えた。
「ああ、もちろんだ」