『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「だったら・・・先生、私と付き合ってくれませんか?」
「・・・・・・・・・え?」
彼女の言葉に、頭が真っ白になる。
「どういうことだ・・?」
「先生が女子生徒と交際していたことは今後も一切黙っておきます。あの女子生徒が何事もなく卒業まで学校生活がおくれるように。でも、先生が私の想いを無視するのであれば話しは別です。明日にでも校長先生に連絡したいと思います。」
「お前・・・・・」
すべての鍵を、彼女が持ってるような・・・そんな感じがした。
冷や汗が額からにじみ出てくる。
どうする・・・・どうする、俺。
俺はどうなってもいい。
だけど、あいつは?
これから無限の未来が待っている、妃菜のことだけはどうしても守りたい。
卒業だけは何があってもさせるって、俺はあいつと向き合う時に覚悟したんだ。
「どうしますか、先生?」