『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「蓮見さん、ちょっと俺の話聞いてくれる?」
俺はいつだって本音で女性と向き合ったことがない。
「好きだ」と何度言われたって、
俺の中身なんか誰も見てくれていないんじゃないかって・・・そう思ってたから、
気持ちは嬉しかったけど、それ以上の感情は持ったことがなかった。
特に、元カノと別れてからその気持ちがより一層強くなって・・・・・
だけどそれは俺の間違いだったんだ。
俺は間違ってた。
いつでも全力で向き合っていた“つもり”だった。
「いい?」
俺がそう聞くと、蓮見先生は頷いてくれた。
「はい・・・・」