『リナリア』~生徒に恋した体育教師~





俺がこいつらを笑顔にしようとしてたのに。


いつの間にか、俺がこいつらから笑顔をもらってた。




この3年間、ずっとそうだった。



教師やってて壁にぶつかるときだって、何回もあった。



そんな時は、こいつらが癒してくれた。







「お前らが俺の生徒でほんとによかった。出会ってくれてありがとう」


話したいことはたくさんあるけど・・・・日が暮れてしまいそうだから。





「この瞬間、この一瞬、一瞬が幸せだった。俺を支えてくれたお前らには感謝の言葉しかない。俺たちが、ここで出会えたのは偶然じゃない・・・運命なんだよ。照れるから一度しか言わないけど、ほんとにほんとに大好きだ!!」



この3年間の思いをまとめた気持ち。




気持ちが伝わってくれたのか、生徒たちは笑顔だけは絶やさずに泣いてくれていた。



「この広い空の下、俺たちは繋がってる。辛くなったらいつでも頼ってこい。いつでも電話してこい。俺は一生、お前たちの先生だからなっ!」






「「「「「「「「はいっ!!」」」」」」」



俺たちは、笑顔で・・・・卒業式を終えることが出来た。




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