『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
青く澄んでいた空は、キレイなオレンジ色に染まろうとしていた。
“今から会えますか?”
俺は愛する人にそんなメールを送った。
送信ボタンを押すとき、すごくドキドキした。
まるで今から告白でもするような。
“もちろんです。初めてあなたと話した場所で待ってます”
片思いの女の子からきた返信は、俺をよりドキドキさせた。
“初めてあなたと話した場所”
それは重い荷物を運んでいた彼女を手伝い、俺が初めて自分から話しかけた場所。
俺は昨日買った、ある物を持って・・・その場所に向かった。
俺がその場所につくと彼女はすでに来ているようだった。
ふわっと優しい風が吹き、彼女のやわらかくてサラサラの髪が風とともになびいた。
「キレイだ・・・・・・」
思わずもれてしまう、心の声。