『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
俺が来たことに気づいたのか、彼女は俺を見つめて微笑んだ。
「先生!!!」
「もう、先生じゃないんだけど・・・・」
「Cクラスのみんなには、一生俺は先生だ~って言ってたのに?私には先生してくれないの???」
俺が意地悪を言うと、妃菜はすこし寂しそうな表情して言った。
「だって。お前は特別だから。もう先生は辞めたいんだ。一人の人として、妃菜と向き合っていきたいんだけど・・・・・ダメ??」
「ふふふふ♪ダメじゃないけど♪じゃあ、私も生徒を辞めるから。もう子ども扱いしないでね?私、大学生になるんだし」
「あ~~~いいですよ~~~~、お好きにどーぞ、大学生さん。浮気すんなよ!」
「なっ!しないよ~!先生だって、浮気したらもう口きいてやんないからぁ!」
「俺はお前しか見えてねーっつうの!」
・・・・・・って俺はこんな会話をしに来たんじゃない!
まぁ、どんな話でも、妃菜となら特別なんだけどね。
でも今日は俺の一大決心を伝えるために、妃菜を呼び出したんだ。
「あのさ・・・・・妃菜」
「ん??なに??」