『リナリア』~生徒に恋した体育教師~







「荷物は俺が持ってんだから、相川は早く歩きなさい」




ごまかすように相川に言う。




ホントは、体育館に戻って他の荷物持ってきてもいいよ、とも言えたんだ。





だけどな、



相川のやつ・・・・俺になんの疑いも持たないで、俺の隣をちょこちょこ歩くんだ。





もう少しだけ、もう少しだけでいいから・・・・。





二人でいさせてくんねぇかな、神様・・・・。







「せんせ、力持ちだね。私の100倍くらいありそうっ」







なんて笑顔で言うこいつの顔を、もう少し近くで見たいんだ。












< 30 / 265 >

この作品をシェア

pagetop