『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「いったぁ~・・・」
足首を見ると、軽い捻挫をしてるようだった。
「ごめんな、痛いおもいさせて。こんなことになるんだったら、肝試しなんてするんじゃなかったな。」
俺がそう言うと、相川は首を横に振った。
「ううん。先生、謝らないで。ビデオはちょっと・・怖かったけど。でも、こういう企画してくれて、私たち生徒はすっごい嬉しいよ。きっと先生が提案して村上先生説得してくれたんでしょう?」
「え・・・・ああ、うん」
なんで分かったんだろう。
今までそんなこと言ってくる生徒なんか一人もいなかった。
“ありがとう”とは言われても、俺ががんばった事、認めてくれる生徒なんて・・・。
「それに・・・・2回目だね。」
「え?なにが?」