『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「おう、斉藤じゃないか、どした?」
俺のクラスの斉藤春哉(さいとうはるや)だった。
そういえばこいつ、学年でも1位2位を争うほど人気なんだって聞いたことある。
「ちょっと相談乗ってよ」
な~んてかわいい事いうもんだから、ジュースなんて奢ってやっちゃったりして。
「で、なんかあったのか?進路・・・にしてはちょっと早いしなぁ」
「ううん、恋愛相談。先生、モテモテだから、きっと恋愛経験豊富なんじゃないかと思って」
その言葉に、思わず飲んでいたミルクティーを吹きこぼした。
「汚いな~。大丈夫かよ」
「や、すまん。お前みたいな奴から恋愛の相談受けると思わなくて」
しかも俺、ぜんぜん恋愛経験豊富じゃねぇし・・・・。