『リナリア』~生徒に恋した体育教師~






「さすが、Bクラス。準備が早いな。じゃあ、チーム分けはこっちでしてあるから。」



そう言って、ホワイトボードに紙を貼る。



それぞれが確認し終えたところで、準備運動を始めた。




「じゃあ、チームごとにパス練習とかして、ボールに慣れて。15分後に、最初だからゲームしような。ちなみに俺も加藤チームに入りまーす」




俺がそういうと、何名かの女子生徒が歓声を上げた。







「じゃ、始めるぞ。今日は暑いから・・熱中症には十分気をつけろよ。のどが渇いたと思う前に、水分補給をしておけ。それだけで全然違うからな。ただし、休憩ばっかりしてるやつを見かけたら、問答無用で俺のグーパンチが飛びまーす」








生徒たちは笑っていたけど、本気なんだからな。


体育館は、外よりかは太陽の熱から守られる。



だけど、熱がこもりやすいから、こういう時期は必ず脱水症状を起こしたりするやつが出てくるんだ。






バスケ部にも、何回も忠告しているのにもかかわらず、毎年倒れるやつがいるからな。







夏の体育は、楽しいけど・・・危険。





特に教師は、一人ひとりの体調をしっかり見ておかないと。





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