『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
「せ・・先生!ダメじゃん!こんなに大切なもの落としたら!もぉ~先生のことだから、きっと失くして一生懸命探してたんでしょ??泣いちゃうよ、彼女さん!」
そう言って、笑う相川。
ああああああああ・・・・やっぱり勘違いしてる、相川・・・。
俺は急いで路肩に車を止めた。
「いや、それは違うんだよ!それはな、失くしたんじゃなくて・・あ~なんて言ったらいいんだろ・・・」
必死に言い訳しても、もう遅い。
相川は俺の言うことをまったく信じていないようだった。
「はい。これからは大事にするんだよ?」
そう言って、相川は俺の手を持ち、指輪を握らせた。
「これはいらないもんなんだって、相川・・。」
「なに言ってんのぉ?そんな大事そうな物のこと、そんな風に言う先生はあんまり好きじゃないな」
ガーーーーーーーン。
あんまり好きじゃない・・・・あんまり好きじゃない・・・そればっかりが俺の頭の中を駆け巡る。
今のは効きました・・・・相川デビル・・。