『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
友達の紹介で知り合い、3年ほど付き合っていた彼女。
今の学校に赴任になってしまったため、初めての遠距離恋愛。
俺は、あの時はホントにあいつのことが好きなんだと思っていたし、距離なんて関係ないと思っていた。
だけど・・・・。
「幸大があたしを不安にさせたんじゃん・・・!」
離れて、あいつと少しずつすれ違うようになった。
喧嘩も増えた。
それでも、俺は好きな気持ちは変わらなかったし、ほかの女性に何度告白されようがまったく見向きもしなかった。
でも、あいつは違ったみたい・・。
あいつは俺なんかを簡単に捨てて、新しい男を作った。
“ごめんね、幸大・・・。あたし、幸大よりも好きって思える人が出来たの。あたしやっぱり傍にいないと無理だよ。別れよう。これ、返すね。ごめんね・・”
俺が家に帰ると、玄関先にそう書かれた手紙と、指輪が置いてあった。