my existence sense-神が人を愛す時-









「感心した僕が馬鹿でした..........やはり貴方の頭の中は空っぽですっ!」



「ハッ、何とでも言いやがれ!
お前なんかと話してる時間も勿体無ぇ!

アリアちゃぁあーんっ!
待っててくれ?
こんな軟弱な似非紳士なバロンなんかより俺のグラマラスでワイルドでマイルドな魅力に気付かせてやるぜぇ」




スタッ。
タッタッタッ........。













............。




「本当にあの人は―――」



意気揚々に廊下の向こうに消えていったジーザスにバロンは深く溜め息を吐いた。





ポツリと取り残されたバロン。
自分以外誰も居なくなったこの空間がいやに静かに思えた。

そんな中でバロンはふと辺りを見回す。











「――――」




周りの世界は何時もと何も変わらず流れているはずなのに、今の彼にはもうそうは見えない。


何も知らない穏やかすぎる世界。

それがどうしても嵐の前の静けさにしか思えなくてバロンは一人息を飲み暫くその場に立ち尽くしていた。








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