my existence sense-神が人を愛す時-








........。
本題に戻さなければ。
そうハッと思い立ったのか今まで会話に聞き入るだけだったキルファがようやく大幅に脱線している二人の会話に割って入る。






「.......。
よかったよ。ジーザスにバロン、君達は僕の思っていた通り気が合うみたいだね!」




気が合う。
今までのこの二人の会話の流れからして何をどうしてそう思ったのか。
それは分からないけれど、キルファは穏やかで優しげな瞳を嬉しそうに歪ませて言う。











「気が合うですって?
まさかそんな.....御言葉ですが僕とジーザスの気が合うなんてそんなことはこの世界の天と地がひっくり返っても有り得ません!」



「とか言って本当は俺のこと大好きなくせにー」



「はぁ?大好きって.......」



「へぇ、知らなかったなぁ。
バロン、君に男を好む趣味があったなんて」



「なっ!?」




ジーザスが故意で、そしてキルファが素でそれぞれに返す。








「そんな趣味はありませんっ!
さっきも言ったように僕はしとやかで品のある女性らしいが――――」



「まぁ、お前が男を好んで愛でる趣味があろうとも俺は見捨てず友のままで居てやるから安心しな!

あ、でも俺は止めておけ?
俺は健全にナイスボディでグラマラスな女が好きだから、お前の期待には応えられな―――」




「応えなくていいです!
というかそんな期待していません!
というかそもそも僕だって健全に女性が大好きです!」




..........。
叫び声に近いバロンの声。
少々興奮気味故に荒い息遣いで少々問題のある発言を大きな声叫ぶ。

そのことに気が付いたのは自分の発言の後に暫し空間が沈黙した頃である。







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