アサガオ ~君と過ごした1642日~
先輩は拳を私に向けていた。


やばい!
避けたいのに、
体、動かない。


目を瞑った私。
でも、痛くなかった。

目を開けると
そこには先輩を止める
怜がいた。


怜帰っちゃったかと思ったよ!


「朱に何しようとしてんだよ!?」

怜は先輩を殴った。


「いってえな!!
やんのか、このやろー!!」


先輩も怜を殴った。

もう、そこからは
殴りあいになった。


「.....めて。.....
二人とも止めて!!」


私は泣きながら叫んだ。


「.....朱?」

「.....くっそ!
お前らなんか知らねえかんな!」


先輩は走っていった。


「.....いってー!」


怜は床に寝転がった。


「ありがと.....
顔、あざと擦り傷だらけ。
消毒しといてよ?」


「嫌だ。」

「でも傷だらけだよ?」

「じゃあさ.....
朱がしてくれる?」


いつもの意地悪そうな
笑顔を私に向けた。


「もう、しょうがないな。
してあげるから、
帰ろ?」





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