Melty kiss
「あのね、お兄ちゃん。私、送迎パーティーで知らないおじさんに声かけられて、5万で縁交しないかって言われたの。」
「えっ?」
「それが怖くて、どうやって逃れようか必死だった。」
「まさか、それで出した言葉があれか?」
私は、無言で首を縦にふった。
「でも、そんなのは言い訳にしかならないって思った。いくら必死だったとはいえ、私もお母さんと一緒なんじゃないかって。」
「だから、お兄ちゃんにあんなこと言われてもすぐに言い返す事が出来なくて・・・」
「私、それでもずっとお兄ちゃんが好きだった。」
(えっ・・・華恋が・・・俺を?・・・)
「でもね・・・」