Melty kiss
甘い香りに誘われて
優しい味
(ここは…?私、生きてるの?)
「華恋ちゃん、華恋ちゃん」
知らない人の声に首だけを声の方に向ける。
(医者…と看護婦?)
初めて病院だということを確信した。反対を向くとお母さんがいた。でも、表情からは何も感情が読み取れない。
お母さんは、私が意識を戻したと同時に病室を出た。
「華恋!」
どこかで聞いたことがある声に答えるようにその人に目を向けた。
「だ…れ…?」