tender dragon Ⅱ

「明日どうする?」

「どうするって?」

「美波1人で難波に会うかってこと。」

あぁ…そういうことか。


正直、希龍くんのことなのにあたし1人で聞いてもいいのかな、なんて思ったりしたけど、龍泉の人がいると難波くんが気を遣ってしまう。

葉太とか蒼空くんとか…

威圧感あるから。


「大丈夫、1人で会ってくるよ。」

「そ、もし不安なら芽衣も一緒に行けばいいかなって思ったんだけど。」

「芽衣が?」

「俺や葉太よりいいだろ?」


威圧感があるのは自覚済みみたい。

自分でも分かってるんだ。難波くんに口出しせずに最後まで話を聞けるわけないって。

必死に探していたからこそ、苛立ちだって出てくる。それは仕方のないこと。

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