tender dragon Ⅱ
「相手が希龍じゃなきゃこんなの一発で分かるんだけどな。」
「トップだもん、仕方ないよ。」
「ガード固すぎ。」
ほんとに疲れてるのはここまで探ってくれた龍泉のみんな。
ここからはあたしが頑張らなきゃ。
「美波、負けんなよ。」
「…大丈夫、負けないよ。」
あたしの頭をポンッと撫でて、蒼空くんは優しく笑った。
頑張れってことだ。
「とりあえず、土屋が何かする前に会っとけ。」
「うん、分かった。」
明日会うことになってるから大丈夫かな、なんて思ってたのに、あたしは土屋由佳を甘く見ていた。