tender dragon Ⅱ

――――――
―――――――… 

「何で!!!」

携帯の画面を見たまま叫ぶあたし。

それを見て迷惑そうな顔をする蒼空くん。


「何、うるさいな。」

チビはあたしの声に驚いてキッチンの方へと走っていってしまった。

「美波さんどうしたんすか?」

春斗までも心配そうに近寄ってくる。


原因は難波くんからのメールにあった。

【やっぱりもう会えない。】


何でこんなことに!!


「難波くんが…っ」

説明する前に蒼空くんに携帯を奪われて、隣で大きくため息をつかれた。

「何すか、これ。」

「どうしよう春斗!」

春斗に聞いたってどうにもならないことは分かってるけど、聞かずにもいられなかった。

< 134 / 198 >

この作品をシェア

pagetop