tender dragon Ⅱ
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ボーッとしていた。
ひたすらボーッと…
「それで泣いて帰ってきたわけか。」
隣では葉太が困ったように笑ってて、もうただただ落ち込むしかなかった。
「…難波くんにひどいこと言っちゃって……難波くん全然悪くないのに一方的にあんなに怒鳴って…はぁぁぁー……」
「落ち込みすぎだろ。」
この時間帯に葉太がいるのは久しぶりで、いつもは話を聞いてくれる蒼空くんはチビと遊んでる。
「まだ分かんねぇだろ。何度も説得したら話してくれるかもしんねぇし。」
「あんなに怒鳴ったのに…?」
難波くんだってきっと驚いただろう。
喧嘩なんて一度もしたことないのに、いきなり会いに来て怒るだけ怒って帰るなんて…