tender dragon Ⅱ

「川原、今日学校は…?」

「あはは…、休んじゃった…」

頭がズキズキと痛む。

今すぐにでも家に帰って寝たいくらい気分が悪かったけど、そうもいかない。


「難波くん、話してくれるの…?」

ハッキリと頷いた。


「ごめんな、この間は。」

「ううん、あたしこそごめん。」

「……俺さ、ほんとはあの日に全部話すつもりだったんだ。」

だけどそうもいかなくなった。

少し躊躇ってるみたいだけど、難波くんは重たい口をゆっくりと開いた。


「…由佳がさ、川原に会ったらまた自殺してやる、って言い出して……嘘だって分かってたんだけど…ほんと、ごめん。」

頭を下げる難波くん。


ねぇ、何て?

"また自殺してやる"?

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