tender dragon Ⅱ

「勝手なことばっか言わないで。」

「あんたに関係ない!!」

こんなの誰も得しないよ。


「難波くんの気持ち考えたことあるの!?」

あたしが口出しすることじゃないのかもしれない。だけど言わずにはいられなかった。


「あなたが大事だから…っ、助けてあげようと思ってここに来たのに…!」

どうして分かってくれないの。


「また自殺なんかしたら難波くんが悲しむって分からないの!?」

あなたの幼なじみは優しいんだから。


「大切だって思ってる人がここにいるのにっ、何で残される人のことを考えられないの…っ」

泣いてるせいで呼吸が乱れる。

火照った体が思考回路を奪っていった。

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