tender dragon Ⅱ
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あたしの大好きな甘い匂い。
コツン、コツンと足音が聞こえる。
あれ、ここどこだっけ?
フワフワと揺れてる感覚に、肌に触れる人の暖かさ。生ぬるい空気を感じた。
「ん…」
―ガチャ…
「鍵閉めないと危ないよ。」
「え…?」
突然聞こえたその声に、意識が段々とハッキリしてきた。
目を開けると、目の前には見慣れた部屋と…
「お邪魔します。」
希龍くんの顔があった。
「えっ!何で!」
「ごめん、美波寝てたから」
お姫様だっこをしたままここまで?
そう考えると何だか急に恥ずかしくなって…