tender dragon Ⅱ
「…美波…」
何だか、芽衣泣きそう?
あたしの手をギューッと握る芽衣は、瞳をウルウルさせてあたしを見てくる。
「朝から泣かないの」
「美波が泣かせるから…っ」
大きな目からこぼれ落ちそうな涙を、芽衣は上を向いて必死に乾かしてた。
「ありがとね、芽衣。」
「美波も、ありがと」
芽衣が友達で良かったよ。
「久しぶりに一緒に帰ろっか!」
その辺の男の子をメロメロにしちゃいそうなくらい、可愛い芽衣の笑顔。
断るわけもなく、頷いた。
「もー、美波大好き!」
あたしも、芽衣のこと大好きだよ。