tender dragon Ⅱ

そして探し物を見つけると、部屋から出てすぐにこの家を出ていこうとする。


「希龍…っ、お前今どこで…」

葉太が咄嗟に希龍くんの腕を掴む。その手は無惨にも、希龍くんの手によって振り払われた。


今までどこにいたの?

何してたの?

………誰といたの…?


気になることはたくさんある。

伝えたいことだってある。

……それなのに、どうしてこんなに変わってしまったの。葉太の手を振り払ったの。


「希龍…?」

振り払われた葉太も呆然としていて、あたしと同じように希龍くんを見つめてる。

久しぶりに会ったのに、何も言えない。


「お似合いじゃん。」

「は…?」

何を言ってるの?


「2人、似合ってるよ。」

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