tender dragon Ⅱ
「面子が見かけたって。美波は顔知られてるし、一応気を付けた方がいい。」
無関係じゃなかった。
全然無関係じゃなかった!
何でこうも悪い人たちに絡まれてしまう運命なんだろう。
あたし何か悪いことしたかな?
「ま、放っててもその内捕まるだろうけど、今は希龍もいないし。」
「……ヤバイ人なんだよね?」
「あー、まぁね。希龍のこと気に入ってなかったみたいだし。」
龍泉のトップともなれば、気に入らないと言う人がいたっておかしくない。
でもきっと、それは嫉妬。
あれだけの人数をまとめられるだけの力も、尊敬されるだけの魅力もある。
それを羨ましがって嫉妬する人がいたって、おかしい話じゃないんだから。
「希龍が戻ってくるまで気を付けてろよ。」
「…1人になるなってこと?」
「まぁ、簡単に言えばそうだけど。」
また春斗が傍にいてくれるのかな?