想い出、そばに(仮)
私は、目が悪い。
小さな頃だした高熱が原因だった、と親から聞いた。
矯正できるようなものではなく、眼鏡をかけたって、見える範囲なんてたかが知れている。おまけに、瞳は極端に光に弱い。
翔ちゃんは、そんな私のそばにいてくれる。
幼い頃から、ずっと。
私が、私の目が、彼を縛っている。
そんなことは、もう知っている。
だから、彼が私から離れていくことだって、当然のこと。
そうでしょう?