お星さまに願いを!
私も、恐る恐る寝室を出てみた。

すると、玄関に続いている廊下に出た。

雰囲気からして、どうやらここは普通にマンションの一室らしい。

リビングへのドアを開けると、すっかり通勤モードになった西山さんが私の前にやって来た。

ほんのりと、ムスクのいい匂いがする。

スラリと背の高い西山さんのスーツ姿は、まるで紳士服の広告モデルのようだった。

私は西山さんのその姿に、気が付いたら見とれていた。

「楓子ちゃん、ごめん。僕、もう会社に行くから。今夜ゆっくり話そうね!あ、これ、読んでみて??」

そう言って、封筒を私に手渡した。

どうやら手紙らしい。
< 31 / 208 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop