お星さまに願いを!
☆3☆『大人楓子』の世界と西山さん
満喫すると決めた私は、なんだかワクワクしてきた。
だってここには、私の知らない『大人楓子』の生活があるんだから。
私は部屋の中を観察しようと、ソファーから立ち上がった。
たぶん私と西山さんは一緒に暮らしているんだよね?
私は朝の出来事から推測した。
だって、当たり前に夕ご飯をリクエストされ、「日課」というキスをされたんだから。
キス・・・。
そうだ、私、キスされたんだよね・・・。
おまけにファーストキスだよ・・・。
ファーストキスはもっとロマンチックなのを想像していたのに。
私は今朝のキスを思い出して、顔が熱くなった。
「はぁぁ。未来の私はそんな甘ぁい日常を送ってるわけ?」
信じられないよ。
そう思いながら、くるりと辺りを見渡す。