ひとつ、屋根の下で



ねぇ、凌。


仕事のためでも、いいよ。


触れるのは仕事のため、なんだもんね。


それでも、いい。




私のことを好きじゃなくても、いいから。


どうかこの手だけは、離さないで。




この優しい手が触れているだけで、温かく包んでくれているだけで、


満足だから────。





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