ひとつ、屋根の下で


「ち……っ!」


「……ち?」


凌の声を反芻して、首をかしげた。


「ちっげぇーよ!!」



「!!?」


急に叫ばれて、驚いて身体がびくりと跳ねた。


ち、違う……?



「え、違うって、何が」


「実話は実話だけど……、俺の話じゃないから!!」


「…………へ」



たっぷり時間を掛けて、凌の言葉の意味を理解する。


え?


え、凌の話じゃ、ない……!?

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