ひとつ、屋根の下で


「でも、100人の彼女はいなくてもさっきも壁際に慣れた感じで追い詰めてきたし、絶対女慣れしてるでしょ?」



私の言葉に、はあ?と思いっきり眉を寄せた高槻くん。



「……まず、高槻くんってのヤメロ。この家はみんな高槻だから」


「でも高槻くんのお母さんはナオちゃんだし」


「はあ!?あいつ年甲斐もなくそんな呼び方させ…、まぁそれはいいや。とにかく、苗字呼び禁止」



わかった?


ニコッと笑ってそう言った高槻くんのその笑顔からは半端ない威圧感が伝わってきて。


ノーとは言わせないつもりだと悟り、私は渋々頷いた。



まあ、名前くらいなら……。



「あと、女慣れしてるわけねーだろ。彼女がいたらおまえにこんなことさせねーよ」



「……こんなこと?」


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