ひとつ、屋根の下で
私が高槻家に下宿を初めて1か月。
はじめこそ周りの視線を気にして登校時間をずらしていた私たちだけど、ていうか一方的に私がずらしてたんだけど、なんだかそんなことも面倒くさくなった今日この頃。
だって時間ずらすっていうか、私が無意味に早く登校してただけだし!
そろそろ早起きもつらくなってきて、ずぼらな私には早起き生活は1か月が限界だった。
「というわけで、別にやましいことがあるわけでもないし一緒に来てみた!」
「来てみた!……じゃないよ!!下宿先のイケメン、現実じゃんっ!」
私の両肩を掴んでいた手を離し、行き場を彷徨うようにその手をふらふらさせた後、なぜか私の頭の上に着地。
……他にどこかもっといい場所があっただろうに。
ていうか、そんなに動揺すること?