流れ星デイズ
第九章『決意』

暗雲



時間は流れていく。


でもなかなか日常を取り戻せないのは、圭吾さんのことが、自分のことが、整理できていないから。




あれから何度か圭吾さんからメールがきた。


私はそれに、やはり返信できないでいる。




答えが出せないのだ。


これから、どうやって圭吾さんと接していけばいいのか。


良い方法は一つも思い浮かばなくて、彼を思えば罪悪感にさいなまれてしまう。




圭吾さんは、綾乃への突然すぎた解雇通告のことを気に病んでいるはず。


デビューのこと、きっと簡単には人にもらせないいろんなことに対しても、私に理解してほしいと思ってるんだろう。


でも、そんな心配はいらないんだ。


私は圭吾さんが音楽のために行動するすべてを応援してる。


何があっても、受け入れる覚悟がある。


綾乃の件だって、始めはショックだったけれど、綾乃自身が片づけてしまったことだし、もう気にしてない。


圭吾さんは何を気にする必要もない。




全部伝えたい。


そしてメールにまでにじんでいる焦りをしずめてほしい。




だけど、私に彼と接する権利があるのだろうか。……

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