流れ星デイズ
第十章『歩き出す』
新しい日々のはじまり
「あの、本当にいいんですか?」
「はい」
「こんなに綺麗なのに、もったいないなあ……」
「いいんです、お願いします」
彼は、長いこと渋っていたけれど、私の固い決意に折れて、ようやくその技術を発揮する体勢を取った。
肩の下に、ハサミが宛がわれる。
私の一部だったそれは、ざくざくと切り離されて、床に散っていった。
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新しい日々のはじまり