流れ星デイズ
次の土曜日はバイトも休みで、私はママと二人で横山のおじさまの家へ向かうことにした。
パパは、仕事が忙しくて、今日も帰ってこられないみたい。……
ママの安全運転で一時間半ほど。
たどり着いたのは、山に近く自然の多いのどかな町。
その片隅に、おじさまの家はあった。
おばさまの趣味で、お菓子の家みたいに可愛らしい外装は、久しぶりに見るとちょっとくすんでいた。
庭にある駐車場に進入した音で、私達の訪問に気づいたらしい。
エンジンが止まったときには、もう玄関先におばさまが駆けつけてくれていた。
「未耶子、沙妃ちゃん、いらっしゃい」
「お久しぶりです!」
「さあ、ちょっと散らかってて申し訳ないけど、上がってちょうだい」
玄関の向こうには、ダンボールが山積みになっていて、本当に散らかっているとしか言いようがない状態だった。
「ウチの人、全然片づけないのよ。
研究に関わるものかもしれないから、私はうかつに触れなくって、困っちゃうわ」
おばさまは、ママとそっくりの声で、でもママとは違う明朗快活な調子で言う。
苦笑いで答えていると、そこへ、上の方から足音が聞こえてきて。
「おじさま!」
記憶よりも少しふっくらして、白髪の増えたおじさまが階段から姿を現した。