流れ星デイズ
苦しみの果て
それからパパとママと三人で食事に出かけることも何度かあったけれど、やっとつながり合えた家族の時間は、あまり続かなかった。
私は長く起きていることができなくなって、次第に昼も夜も分からなくなった。
夢と現実の境も、とても曖昧で。
子供の頃に戻った夢を見ては、目覚めたとき枕元にいる当時より少し歳を取ったママの顔に戸惑うことの繰り返し。
そんな調子だから食事になど行けなくなって、代わりに毎日川崎先生がきてくれるようになった。
忙しい時間をぬって、まともな返事もしない私に延々と話しかけては、慌ただしく帰って行く。
「こんなおっさんのダミ声だけどよ、これはこれで味があっていいだろ。
不満か?つってもこれしかねえんだから、つべこべ文句言わずに食え!」
そんな優しい悪態も、だけど私は嬉しい気持ちのままにいただくことができなかった。
川崎先生がきていることにも気づかないで、寝こけていることも珍しくなかったから。