流れ星デイズ
圭吾さんは、布団の中から探り出した私の手を、両手で包みこむ。
感覚がなくなったはずの場所から感じるぬくもりは、本音以外のすべてを振り払っていく。
圭吾さんのため。
圭吾さんの歌を待っているたくさんの人達のため。
そして圭吾さんに幸せになってほしいと願う私自身のための選択だった。
それが間違いだったとは、決して思わない。
でも、それで彼につらい思いをさせてしまった。
こんなにも悲しい目をさせてしまうほどに。
そして、私も苦しかったんだ。
「違わ、ない」
もう、誰のための嘘だって、つくのはやめよう。
「圭吾さんと、おんなじ、だよ」
すると、ほら。
彼に笑顔が戻った。