流れ星デイズ
ママは魔法使い
目が覚めたら、嘘みたいに気持ちのいい晴天。
昨日の夜はドキドキしすぎて、なかなか寝つけなかった。
でも、全然眠くない。
すがすがしいほどに、視界は澄み切っている。
私は、休みの日でもだいたい七時頃には起きる。
いつものようにリビングに降りると、ママが一人でご飯を食べていた。
パパは最近、研究が忙しくて仕事場で寝泊りしてるみたい。
「おはよう、ママ」
「おはよう」
「あのね、今日ね、出かけるから」
言うことはたったこれだけなのに、緊張してしまった。
悪いことしてるわけじゃないのに、なんだかおかしい。
「あら、珍しい。気をつけていってらっしゃいね」
「うん」
それから再びご飯を口に運ぼうとしたママの動きが、ふと止まった。
そして、私の顔をじっと見つめて。
「……圭吾くん、ね?」