4文字のあいしてる【完】
結局、進路指導では恋愛相談をして終わった。帰ってきてもご飯を食べていてもずっとただ、圭吾のことばかり。


「あーもう勉強しよ」


部屋に戻って机に座り、携帯を横目にしつつも英語の教科書を開いた。



圭吾の綺麗な発音。
嫌いな英語が少しだけ好きになれた。




ふと窓の外の空を見上げるとキラキラと光る一つの星。キラキラと主張してる。




それがなんとなくトメさんのようで頑張れって応援してくれてるみたいな気がした。


「なんだか、圭吾の声が聞きたい。ううん、会いたいよ」


そう、思うと携帯を手に取り圭吾の番号を呼び出した。電話はいつもよりドキドキするのに早く声が聞きたい。



「・・・・もしもし」




「もしもし」





数回の呼び出し音の後に聞こえた声に思わず声が裏返る。
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