君を想うほど〜何度も君に恋をする〜
*2人乗り

「うわ〜…。寝癖治らないよ〜…」
半泣きになりながら鏡の前で肩まであるボブの髪を手ぐしでといた。

「世里!!早く下りて来なさい。遅刻するわよ!」
下からお母さんのドデカイ声が響き渡る
その声でヤバッと顔を歪ませ、スクールバックを勢いよく持った。

走って階段を駆け下りてリビングに入ると、フレンチトーストがのった皿を机に置きながらお母さんはお父さんと喋っていた。
うちに気付いたお母さんが顔を歪ませた
「世里!階段は静かに下りなさい!」
「はいはい。わかってるよ!」
お母さんに適当に答えながら椅子に座り手を合わせて、お箸を握った。
朝食を食べながら横目でチラッと時計を見た。
ヤバイ!もう時間無いし…!!
うちは残りを勢いよく食べてお茶を流し込んだ。

椅子から立ち上がり制服の緑のリボンを片手で器用に整えながら、もう片手でもう1、2回手ぐしをした。
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