君を想うほど〜何度も君に恋をする〜
「あぶねぇよ世里!!毎回毎回!」
風美は眉をしかめて、うちにスマホを見せると、
「スマホ落としそうになったんだよね」
と少しムスッとしてうちの目を見つめる
「はぁ?意味わかんないしてかそれってさ、うちのせい?!」
うちは持っていたカバンを自転車のカゴに入れながら、ため息をこぼす。
「当たり前だろ?お前が突っ立ってるから悪いの」
うちが言い返そうと口を開くと同時に風美がうちの頭を軽く叩いた。
「風美がスマホいじってるのが悪いんだし!!うちは正しいもん!!」
背の低いうちは背の高い風美を少し見上げてキッと睨んだ。
「そんな事言ってるとお前置いて行こっかなー」
風美は意地悪そうに目を細めて笑ってうちに向かって「いいのかな〜?」と言う
意地悪なのにうちはドキドキしてしまう
ズルいよ…。うちはサッと目を逸らした
「うちが悪かった…デス…」
「よく出来きました」
風美の大きな手がうちの頭を優しくなでる
風美はズルいよ。どうしてそんなにうちをドキドキさせるの…?
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