恋の香りに
花蓮『…………………。』



でもなかなかタオルを受け取ってくれない。
ただ冷たい目をして黙ったままでいた。



美由「花蓮ちゃん、あたしで良かったら何があったのか話て?」



あたしはもう一度タオルを差し出した。
けれど、花蓮ちゃんとは思えない言葉があたしの心を突き刺す。




花蓮「うざいのよあんた!!いつも良い子ぶって!どうせ今回も心の中で笑ってたんでしょ!?」




なんのこと?
良い子ぶる?あたしが?



美由「か…花蓮ちゃん…?」




名前を呼んだ瞬間花蓮ちゃんはすごい剣幕で怒り出した。




花蓮「前から思ってたけど気安く名前で呼ばないで!あんたなんて友達でも何でもないわ!」




そんな…。
どうして急に?




美由「あたしが何かしたなら教えてよ!いきなりすぎて意味が分からないよ?」




そう言うとさっきよりも冷たい目であたしを見る。




花蓮「どんだけ鈍い女なの…?あんたのせいであたしの恋はめちゃくちゃなの!分かる?」




あたしが鈍い…?
花蓮ちゃんの恋がめちゃくちゃ?





美由「文也さんと何かあったの?文也さん来なかったの!?」




花蓮「文也先輩はちゃんと体育館裏に来てくれたしあたしの気持ちも伝えたわ?」


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