恋の香りに
翌日、あたしは約束通り退部届けを原田先生に渡した。




案の定他の先生達や部員からもあたしにその理由を聞いてくる。
そんなこと言えるわけがない。




このことはクラス中にも広まり、あたしは何故か大会間近の部活を放り出した”裏切り者”と呼ばれた。




女子「なにが”期待のエース”よ聞いて呆れるわ!」




女子「ちょっと美人だからっていい気になってるからよ!」




男子「美ぃ由ちゃーん♡なんでやめたんでちゅかぁー?」



男子「やべ…あれが噂の美由さんかぁ///
あんな可愛い人なら裏切られてもいいかも♡」




教室にいても別のクラスからわざわざくだらないことを言いに来る人もいる。
でもこの2人だけは、あたしのことを信じてくれる。




美由「ごめん…あたしのせいで…」




美咲「気にすることないって!何があったかは分からないけど、美由のこと信じてるから!」




冬美「うんっ美由ちゃんのことは、あたし達が誰よりも知ってるもん!」




その2人の言葉が嬉しくてつい涙が出てしまいそうになる。





美由「2人ともありがとう…!」
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