恋の香りに
美由「うわぁぁ!すっごい!!」



美由の目に広がったのは雲一つない青空と普段何気になく通っている道なはずなのになぜか綺麗に見える景色。
そして心地いい風が美由の長い髪を靡かせる。



美由「ここいいなぁ…不安なことがあっても忘れられそう。」




?「何かあったの?」



へ!?人いたの!?



美由「だれですか!?」



すると、何でこんなとこにあるのか分からないけどハンモックから起き上がり振り返った。



アキラ「あれ…?君は昨日の…。」



アキラくん!?
どうしてこんなとこに!
いや落ち着け…あたしだってバレてないんだから初対面のつもりで話せば…!
自然体…自然体…。




美由「ごめんなさい!おやすみの途中だったのにあたしったら…。」



アキラ「ははっそんなの気にしなくていいよ(笑)俺らも昨日ごめんな?あのあと大丈夫だった?」



あぁぁぁ関わらないって決めてたのに
なんて優しいんだろう。



美由「あっ…昨日は確かにびっくりしました。でもあなたに助けて頂いて本当に感謝しています!」



アキラ「や………その…///」



美由「?」



アキラくんは照れた表情で手で髪の毛をクシャとしている。
なんだか可愛い…///




アキラ「君名前は?」



美由「えっ…」



どうしよう…名前…。
本名言ったら絶対バレる!
言わなかったら怪しまれるし…。



美由「あたしは、み…」



ゴト…




扉の向こうからわずかな物音がしたようでアキラくんは血相変えて問う。



 
アキラ「そこで聞いてるやつ誰だ!?」



それに答えるように扉が開かれる。
そこに立っていたのは、メガネをかけていて首にはカメラをぶら下げている。



?「さすがアキラさまですね。音には敏感だ。」



アキラ「お前は新聞部の高梨?」



高梨って…
この人があの新聞作った本人!?



高梨「覚えて貰って光栄ですね。おぉっこれはこれは謎の美少女!近くで見るとさらに美しい///」



美由「あっ…あの…(^△^;」



いきなり高梨さんに手を握られた瞬間アキラくんが引き離してくれた。



グイッ



アキラ「その辺にしとけ、この子が困ってんだろが!」




アキラくんまた助けてくれたんだ///
でもちょっと…いやかなり機嫌が悪くなってる(;゚ロ゚)



高梨「おぉっお熱いですなぁ~!お二人の関係はやはりそう言うことなんですね!?」



美由「ちょっ何言っるんですか!?」




アキラ「おい!お前今回のことまたありもしないこと書いたんじゃねだろな?」



高梨「ありもしない?ご冗談を。現にここに謎の美少女がいる時点で決定的でしょ?まだ掲示板見てないんですか?」



アキラ「なっ……やっぱり書いたんだなぁ!?」




高梨「よろしければコピーを置いときますので、見てくださいね~!それでは!」



ガチャン!



アキラ「………………」
美由「………………」


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