二重人格彼氏

「さぁー。弁当!」

「あんた、どんだけ弁当っていってんのよ」

すかさず果穂がつっこんできた。

「だってぇ~。お腹すいてるし。」

といいながら私はもう食べている。

「もっと行儀よく食べなさい!そんなんじゃ嫌われるわよっ。姫香の好きなひとに!」

「ゲホッ!な、な、なにいってんの!?嫌われるどころか、相手はこっちのこと知らないんだからっ。見たとしても記憶に残らないでしょ。それに、あんな王子様だったら私なんて、見向きもしないって」

私の好きなひとは岡崎翔哉くん。
すっっごくかっこよくて運動できて勉強できてすごいんだよ。尊敬ってのもあるし、恋愛感情もあるかな。

「私は、ああいう人って苦手だね。だって、もし彼女にでもなってら大変よ。」
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