二重人格彼氏
どうしよう…。


「そうだよ」


ばれないよね。


「じゃね」


私は少し急いで屋上に向かっている。


………よし、ついた。


もういるかな?


ガチャッ。


まだいない…か。


「少し張り切りすぎちゃたかも……」


ガチャッ。


「あっ、もう来てたんだ。ごめん遅くなった」


「いっいえ、わたしが早く来すぎてしまったから」


「ははっ」


ドキッ。


翔哉くんが笑った。いつもの王子様の笑顔でもなく、裏の顔のニヤッと笑う訳でもなく、自然に笑ってる。


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