マイペースガール (加筆修正&おまけ追加中)





そして昼休み、なぜかあたしは校舎裏にいた。はぁー…、気が重いよぅ…。




みことのお願いというのは…









有原拓斗をこらしめてやってほしい。
ということだった。







最初は意味がわからずみことに




「どういう意味?」



と、聞くとみことは






「あたしに双子の兄がいるのは知ってるよね? 有原拓斗。」





そう。みことには双子のお兄さんがいるの。






「で、拓斗はなぜかモテるわけよ。あいつは来るものこばまずだから誰の誘いもOKするわけよ。」






えぇっ⁉ みことのお兄さんってそういう人だったんだ…。



みことは一途だから意外だなぁ…。






「でも付き合っても全然続かないの。それで私は拓斗の元カノから文句言われるのー!」






みことも大変だなぁ…。





「だから、あこに拓斗に告ってほしいんだけどー」





ふーん…。

告ればいいのかぁ…ってはぁぁぁぁ⁉






「いやいやいや、意味わかんないんですけど!」





と言うとみことは平然と





「だからぁ、拓斗と付き合って、ベタ惚れにさせてからこっぴどくふって、こらしめてやるの!」





いや、どう考えてもムリでしょうよ!


だいたい、惚れさせるとかあたしなんかができるわけないでしょ?





それに…






「みこと!忘れたの?前いったよね?あたし、もう恋愛とかは…。」



そういうと、みことは





「ホントの恋愛じゃないから!それにいつまで昔のこと引きずるつもりなの!一生恋しないつもりなの⁉」






うっ…。それはそうだけど…。でもやっぱり、






「ムリ!絶対ムリ‼」






するとみことは





「へぇ?新発売のスペシャルドーナツ、
食べたくないんだぁ…?あこ、今月おこずかいピンチなんじゃなかったっけ?」




うっ!大好物のドーナツを持ちだすのはひきょうだぁ‼









ーそんなこんなで現在に至る、と。





今は有原くんを呼び出した校舎裏にいます。





よく考えたらドーナツで告白とかダメすぎない?

…やっぱやーめよっ。





帰ろうとした瞬間、





「何の用事?」





がぁぁぁんっ!有原くん、きちゃったよう! どうしよう!









もう、告白しなきゃなのかなぁ…




はあぁ〜…









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